4KはFHDの4倍!
地デジ切り替えに普及したがのがFHDと呼ばれる規格です。縦横1080×1920ずつのドット数となり、一秒間に60の規格コマが平均的です。最近のスマホやビデオカメラであればこの規格までは、多くが対応しています。
対して4Kは縦横2160×3840ずつで、面積当たりFHDの4倍となります。この4倍というのが厄介で、画像処理や廃熱を難しくしています。そのためスマホ・ビデオカメラでも高級機が一秒間で30コマの動画まで対応しています。これがいわゆる4K30Pというやつです。そしてパナソニックミラーレス最上機のGH5やappleのiPhone X・8という、高級機の中でも最上位の一部がやっと秒間60コマに対応しました。
4K60Pや4K30Pという表現がありますが、〇〇Pは一秒間当たりのコマ数のことです。30コマなら30P、60コマなら60Pという具合です。
30コマと60コマの違い
秒間30コマと60コマの違いに触れますが、一言で言うのは難しいのですがあえて言うとすればリアリティの違いです。また、運動会の撮影などホームムービーの用途では、30コマで撮影するのは技術が求められます。なので一般的な用途には60コマが向いています。
さまざまな技術的課題が阻む
大きくわけて画像処理と廃熱の問題で4Kの普及が難しいのですが、それぞれ見ていきましょう。
画像処理問題
処理チップの速度
最近は半導体の処理速度がどんどん上がっていますが、それでも4Kを処理するのは重たい作業です。そのため高性能な処理チップが必要で、価格の安い機種には搭載しずらい現状があります。
転送速度
4Kは単純計算4倍の記録容量が必要になります。そのためSDカードなどの記録チップへも、4倍の速度で書き込む必要があります。書き込み速度が早くなった分性能が求められるので、記録するカメラ側も記録される記録チップの値段も高くなります。
スマートフォンのように記録チップが内蔵されているものは、より大きく価格に影響が出てきます。
動画圧縮技術
記録容量が増えないよう、動画圧縮技術を改善する方法もあります。最近の動画圧縮技術の主流は、H.264と呼ばれる技術です。FHD動画の大半はこの技術を使っています。
これに代わる技術として、H.265通称HEVCやVP9という動画圧縮技術があります。H.264に比べると、2倍の圧縮率を誇ります。どっちも難点として計算が複雑になる点があります。そのため処理チップに求められる能力が、更に必要になってしまいます。
廃熱問題
チップの廃熱
上記のような理由で高性能な半導体が求められるのですが、それにより廃熱が増加します。廃熱によりチップが熱くなると、動作が停止したり熱により壊れてしまいます。
本体の大きさ
熱が出るなら熱を上手く逃がせばよいのですが、ビデオカメラやスマートフォンは小さいのです大変です。本体が小さいのでファンや大型のヒートシンクを載せることが出来ません。なので、いかに効率的に熱を逃がすかの設計が重要となります。
iPhoneは廃熱が凄い?
まだ実機のレビューが出てないのが断定はできないのですが、iPhone Xや8シリーズは廃熱の設計が凄いと思います。処理チップや記録チップはiPhoneが高級機であるため十分予算がかけられるので、比較的十分な処理性能を満たすことができます。ですが、廃熱は物理的な問題で、設計技術でしか対応できません。とくにスマホに比べて比較的大きいビデオカメラですら普及していない4K60Pでの廃熱を可能にしたのは、とても凄いと思います。
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